旅ログ

韓国旅4日目|大田からソウルへ満月と初雪

2026年6月18日

※2000年11月11日の日記です。

2000年11月11日、韓国4泊5日旅の4日目

韓国4泊5日旅も4日目になりました。

この日は、大田(テジョン)で過ごす最後の日でもあり、翌日の帰国に向けてソウルへ移動する日でもありました。

初日にソウルへ到着し、Samongと初対面。

ロッテワールドへ行き、その日の夜に大田の家へ。

2日目は大田エキスポ跡地と紅葉の山歩き。

3日目は天安の独立記念館へ行き、韓国の歴史について考えさせられました。

そして4日目。

この日は、観光地をたくさん巡る日ではありませんでした。

むしろ、Samongの家で過ごす時間、近所の散歩、ソウルへの移動、そして夜の景色が強く記憶に残っています。

数日間とはいえ、Samongの家で過ごした時間はとても濃いものでした。

最初はもちろん緊張していました。

海外の一般家庭に泊まる。

しかもメールやチャットで知り合った友人の家。

今思い返しても、なかなか不思議な状況です。

でも、家族の方々がとても温かく迎えてくれたことで、少しずつ安心感が生まれていきました。

旅行先にいるというより、親戚の家にお世話になっているような、不思議な感覚もありました。

この日は、午前中に親族の方が訪ねてきて、午後はビデオを見たり散歩したりして過ごしました。

そして夜にはソウルへ向かい、満月と初雪という、まるで旅の終盤に用意されたような景色に出会うことになります。

今振り返っても、とても印象深い一日でした。

大田で迎える最後の朝

この日も、Samongの家で朝を迎えました。

ホテルではなく、韓国の家庭で目を覚ます朝。

この数日で、少しずつその空気にも慣れてきていました。

最初は、部屋を出るだけでも少し緊張していました。

どこまで自由にしていいのか。

家の中でどう振る舞えばいいのか。

言葉が十分に通じない中で、何をどう伝えればいいのか。

そんなことを考えていました。

でも、何日か過ごすうちに、家の中の空気が少しずつ分かってきます。

お母さんの動く音。

犬のオットの足音。

テレビの音。

家族の会話。

そういう生活の音が、旅先での緊張をやわらげてくれました。

大田で過ごす最後の日だと思うと、少し寂しさもありました。

初日はあれほど緊張していたのに、帰る日が近づくと名残惜しくなる。

旅というのは勝手なものです。

慣れた頃に終わりが近づいてきます。

でも、だからこそ記憶に残るのかもしれません。

大田の家で過ごした朝の空気は、観光地の景色とはまた違う形で、今でも残っています。

派手ではないけれど、温かい。

そんな朝でした。

午前中、Samongの叔母さんが訪ねてきた

午前中、Samongの叔母さんが家を訪ねてきました。

突然の来客に、少し緊張しました。

ただでさえ海外の家庭に泊まっている日本人です。

しかも、家族でも恋人でもない女性の家に滞在している。

今考えても、なかなか不思議な状況だったと思います。

こちらとしては、失礼がないようにしたい気持ちがあります。

でも言葉が十分に通じるわけではありません。

どう挨拶すればいいのか。

どこまで話せばいいのか。

少し身構えてしまいました。

ところが、その叔母さんはとても穏やかな方でした。

しかも、日本語を話すことができました。

これは本当に驚きました。

そして、かなり安心しました。

ゆっくりとした口調でしたが、こちらの話を理解してくれて、会話ができる。

海外の家庭で、日本語が通じる相手が突然現れる。

それだけで緊張がふっとやわらぎます。

詳しい背景までは分かりませんが、以前に日本語を学ぶ機会があったのかもしれません。

こちらとしては、とにかくありがたかったです。

言葉が通じる安心感というのは、本当に大きいです。

Samongが通訳してくれる時も安心でしたが、直接言葉を交わせる相手がいると、気持ちが少し楽になります。

叔母さんのお土産のお菓子がうれしかった

叔母さんは、お土産としておまんじゅうのようなお菓子を持ってきてくれました。

これが甘くて、とてもおいしかったです。

旅先でいただく甘いものは、不思議と心までほどけます。

自分で買ったお菓子ではありません。

誰かが持ってきてくれたもの。

しかも、初対面に近い自分にも自然に出してくれる。

その気持ちがうれしかったです。

韓国に来てから、Samongの家族には本当に親切にしてもらっていました。

お父さんが迎えに来てくれたこと。

お母さんが食事に連れて行ってくれたこと。

家に泊めてくれたこと。

犬のオットが毎回元気に迎えてくれたこと。

そして、この日は叔母さんまで日本語で話しかけてくれて、お菓子までいただく。

なんだか、旅先なのに家族の輪の中に少し入れてもらっているような感じがしました。

もちろん、完全に言葉が通じていたわけではありません。

文化も違います。

こちらはお客さんです。

でも、それでも温かい空気は伝わります。

おまんじゅうのようなお菓子を食べながら、緊張していた気持ちが少しずつ落ち着いていきました。

こういう何気ない場面こそ、後から思い出すと大きいです。

有名観光地の写真より、こういう家の中の小さな時間の方が、妙に記憶に残ることがあります。

昼食後、近所のビデオショップへ

昼食を終えたあと、Samongと二人で近所のビデオショップへ向かいました。

2000年当時は、まだレンタルビデオ店が普通にある時代でした。

日本でもVHSが身近でしたし、韓国でも街の中にビデオショップが自然にありました。

今は動画配信で、見たい作品をすぐに検索して再生できます。

本当に便利です。

でも当時は、店へ行って、棚を見て、ケースを手に取り、どれを借りるか選ぶ時間がありました。

この時間がまた楽しかったんですよね。

ビデオショップには、その土地の日常が出ます。

どんな作品が並んでいるのか。

どんなジャンルが人気なのか。

日本の作品はあるのか。

パッケージのデザインはどうなっているのか。

そういうものを見るだけでも面白いです。

韓国の街中にあるビデオショップで、日本映画を探す。

それだけでも、ちょっとした異文化体験でした。

そこで借りたのが、日本映画の「うずまき」でした。

まさか韓国で日本のホラー映画を借りて見ることになるとは思っていませんでした。

旅というのは、本当に予定外のことが起こります。

観光名所ではなく、近所のビデオショップで日本映画を借りる。

こういう場面も、旅の面白さです。

韓国で日本映画「うずまき」を見る不思議

借りた「うずまき」を持って、Samongの家に戻りました。

韓国の友人の家で、日本のホラー映画を見る。

この状況だけでも、少し不思議です。

日本にいたら、何気なくレンタルして見るような映画かもしれません。

でも、韓国の家庭で見ると、同じ作品でも見え方が少し変わります。

海外で日本の映画や音楽、ドラマを見かけると、少しうれしくなります。

「あ、日本の作品がここにもあるんだ」

そう思います。

当時、日本の映画やドラマが海外でも見られることは、自分にとって少し特別に感じられました。

今ほどネットで世界中の作品にすぐ触れられる感覚ではありません。

だからこそ、韓国のビデオショップで日本作品を見つけると、妙に印象に残ります。

「うずまき」はホラー映画です。

明るく楽しく見るタイプの作品ではないかもしれません。

でも、Samongと一緒に見たことで、怖さよりも、その状況の面白さの方が印象に残っています。

韓国の部屋で、日本のホラー映画を二人で見る。

旅の思い出としては、かなり変わった部類です。

でも、こういう何でもないような時間が、後になって一番残ることもあります。

一緒に映画を見た静かな午後

アパートへ戻り、二人でビデオを見ました。

観光地を巡る旅行ももちろん楽しいです。

でも、こうして現地の家で普段の生活のような時間を過ごせるのは、本当に貴重でした。

派手な出来事はありません。

ただ同じ部屋で映画を見る。

笑ったり、驚いたりする。

時々会話する。

それだけです。

でも、そういう時間こそ、後になって記憶に残ることがあります。

旅行先の思い出というより、誰かと過ごした時間の思い出です。

ロッテワールドも、大田エキスポも、天安の独立記念館も、それぞれ印象に残っています。

でも、この静かな午後も同じくらい大事でした。

旅先で何もしない時間。

誰かの家で、ただ映画を見る時間。

これはホテルに泊まる旅行ではなかなか味わえません。

ホテルなら、外へ出て観光しなきゃと思いがちです。

せっかく海外にいるのだから、時間を無駄にしたくない。

そう考えてしまいます。

でも、現地の友人の家にいると、観光ではなく生活の時間が流れます。

ビデオを借りて、家で見る。

それは特別な観光ではありません。

でも、その国の生活の中に少し入ったような感覚があります。

この午後は、まさにそんな時間でした。

アパート周辺を散歩する

映画を見終えたあと、Samongのアパート周辺を散歩しました。

大きな観光地ではありません。

有名な通りでもありません。

ただ、彼女が普段暮らしている場所の近くを歩く時間です。

これがとても良かったです。

近くの公園では、子どもたちが元気よく遊んでいました。

ブランコ。

滑り台。

走り回る声。

その風景は、日本とあまり変わりませんでした。

海外へ来ると、つい違いに目が向きます。

言葉が違う。

看板が違う。

食べ物が違う。

交通事情が違う。

家の雰囲気も違う。

でも、子どもが公園で遊ぶ姿は、どこの国でも似ています。

笑い声があって、走って、遊んで、夕方になれば家へ帰る。

そういう日常は、国が違っても共通しているのだと感じました。

大田の街は、ソウルのような大都市の賑やかさはありません。

でも、落ち着いていて暮らしやすそうな場所でした。

自然もあり、空気も穏やか。

公園で遊ぶ子どもたちの姿を見ながら、

「こういう街もいいな」

と思いました。

観光地として派手であることと、住みやすそうであることは別です。

大田には、大田の良さがありました。

海外の日常風景に感じた安心感

アパート周辺を歩いている時、特別なものを見たわけではありません。

でも、妙に印象に残っています。

それはたぶん、海外の日常風景に触れられたからです。

観光地は、旅行者のために整えられています。

見どころがあり、写真を撮る場所があり、案内もあります。

でも、住宅街や近所の公園には、その土地の普通の暮らしがあります。

そこを歩くことで、

「この国にも、自分たちと同じような毎日があるんだな」

と感じます。

当たり前のことです。

でも、実際に歩いてみると、その当たり前が少し特別に感じます。

大田の公園で遊ぶ子どもたち。

アパートの周辺を歩く人。

近所の店。

道路の雰囲気。

夕方の空気。

そういうものが、旅の中に静かに残っていきました。

韓国旅行というと、ソウルの市場やグルメ、観光スポットのイメージが強いかもしれません。

でも、この旅で自分に強く残っているのは、こういう普通の風景でもあります。

Samongの家の近所を歩く。

ただそれだけ。

でも、そこには現地の生活がありました。

突然決まったソウルへの移動

散歩を終えて部屋へ戻ると、Samongから言われました。

「明日朝早いから、今日ソウルへ行こう」

翌日の帰国便は午前中。

大田から当日移動では慌ただしいため、この日のうちにソウルへ入り、前泊することになったのです。

言われてみれば、確かにその方が安心です。

大田からソウルへ移動し、さらに空港へ向かう。

当日の朝に全部やろうとすると、かなりバタバタしそうです。

ソウルで前泊しておけば、翌日の移動が少し楽になります。

ただ、急に大田を出ることが決まると、少し寂しい気持ちになりました。

数日間だけとはいえ、Samongの家で過ごした時間はとても濃かったです。

最初は緊張していた部屋も、もう見慣れてきていました。

犬のオットがいる生活にも慣れてきました。

お母さんの優しさにも、家の空気にも、少しずつ安心していました。

その場所を離れるとなると、やはり寂しい。

急いで荷物をまとめながら、

「ああ、もうここを出るのか」

と思いました。

旅の終わりは、こういうふうに急に近づいてきます。

数日間過ごした部屋を片づける寂しさ

荷物をまとめる時間は、少し寂しいものです。

到着した時は、これから旅が始まるという気持ちで荷物を広げます。

でも、帰る前に荷物をしまう時は、旅が終わりに向かっていることを実感します。

Samongの部屋を借りて泊まらせてもらった数日間。

最初は緊張もありました。

でも、夜に寝て、朝起きて、犬のオットと遊び、出かけて、また戻ってくる。

その繰り返しの中で、少しずつその場所に慣れていました。

だから、荷物をまとめる時には、ただ物を片づけているだけではなく、そこで過ごした時間も一緒にしまっているような感覚がありました。

海外の友人の家に泊まるという経験は、普通の旅行ではなかなかできません。

ホテルならチェックアウトがあります。

でも人の家を出る時には、また違う寂しさがあります。

そこには家族がいて、生活があって、自分を迎えてくれた人たちがいるからです。

この部屋で映画を見たこと。

朝起きたこと。

疲れて眠ったこと。

そういう記憶が、短い時間の中でちゃんと積み重なっていました。

荷物をまとめながら、旅が終わりに近づいていることをはっきり感じました。

お母さんと叔母さんが見送ってくれた

出発の時間になると、Samongのお母さんと叔母さんが玄関先まで見送りに来てくれました。

言葉は十分には通じません。

でも、この数日間の親切には本当に感謝していました。

異国から来た自分を家に泊めてくれて、食事を用意してくれて、気遣ってくれた。

簡単にできることではありません。

もし自分が逆の立場だったら、同じように自然に迎えられただろうか。

そう考えると、本当にありがたい気持ちになりました。

何度も頭を下げました。

言葉でうまく伝えられない分、頭を下げるしかありません。

「ありがとう」

という気持ちをどうにか伝えたい。

そんな思いでした。

お母さんも叔母さんも、温かく見送ってくれました。

この見送りの場面も、今でもよく覚えています。

旅先で誰かに見送られるというのは、特別です。

ホテルを出る時にはない感情があります。

「また来られるだろうか」

「もう会えないかもしれない」

そんな気持ちも少しありました。

Samongとお姉さんは、空港まで見送ってくれるとのことでした。

そこまでしてもらえるとは思っていなかったので、ありがたさでいっぱいでした。

ソウルへ向かうバスに乗る

ソウルへ向かうバスに乗り込みました。

大田を離れる時間です。

数日間過ごした街を出る時は、不思議な気持ちになります。

初めて来た時は、知らない街でした。

でも数日過ごすと、少しだけ自分の記憶の中に入ってきます。

大田エキスポ跡地。

紅葉の山。

天安へ向かうバス。

Samongの家。

犬のオット。

近所の公園。

そういうものが、少しずつ大田という街の印象を作っていました。

バスに乗ってソウルへ向かうということは、その大田での時間が終わるということです。

旅の終盤らしい寂しさがありました。

でも同時に、翌日は帰国。

ソウルで前泊する安心感もありました。

旅は、楽しいだけではありません。

移動のたびに、少しずつ別れが積み重なっていきます。

場所との別れ。

人との別れ。

時間との別れ。

バスの座席に座りながら、そんなことを考えていたのかもしれません。

そして、その夜のバス移動では、忘れられない景色を見ることになります。

車窓に浮かぶ大きな満月

その夜は、ちょうど満月でした。

ソウルへ向かうバスの窓の外に、大きな月が浮かんでいました。

とにかく印象的な月でした。

日本でも満月は見てきたはずです。

でも、旅先で見る月はなぜか違って見えます。

街灯の少ない道路。

静かな車内。

遠くに浮かぶ白い月。

大田を離れてソウルへ向かう夜。

旅の終わりが近づいている空気。

その全部が重なって、月がとても特別に見えました。

お世辞ではなく、生まれて初めて見るほど印象的な月だったと感じました。

もちろん、月そのものは日本で見る月と同じです。

同じ月を、場所を変えて見ているだけです。

でも、その時の自分の気持ちや状況によって、見え方はまったく変わります。

数日間お世話になった大田を離れる。

Samongとソウルへ向かう。

明日は帰国。

そういうタイミングで見る満月だったからこそ、強く記憶に残ったのだと思います。

今でも、この旅を思い出すと、ソウルへ向かうバスの窓から見た大きな満月が浮かびます。

写真がなくても、記憶の中に残る景色です。

ソウルに到着すると初雪が降っていた

ソウルへ到着すると、なんと雪が降っていました。

初雪でした。

11月の韓国。

やはり東京とは寒さの感覚が違います。

吐く息も白く、急に冬の空気になったように感じました。

数日前まで日本ではまだ秋の感覚がありました。

それが、ソウルに着いたら雪です。

この変化には驚きました。

満月を見ながらバスで移動し、到着したら初雪。

この日の自然の演出は、少しできすぎているくらいでした。

旅の終盤に、満月と初雪。

まるで映画みたいです。

実際には、荷物を持って寒い中を移動しているので、ロマンだけではありません。

たぶん普通に寒かったはずです。

でも、記憶の中ではとてもきれいな場面として残っています。

初雪には、特別な雰囲気があります。

同じ雪でも、その年に初めて見る雪は印象が違います。

しかも、それを韓国のソウルで見る。

旅先で初雪に出会うというのは、なかなか忘れられません。

大田で過ごした温かい家庭の時間。

ソウルへ向かう満月。

そして到着後の初雪。

この一日は、景色の流れまで印象的でした。

ソウル市内で知人と食事へ

ソウルへ到着した後、Samongの知り合いと合流しました。

そして一緒に食事へ向かいました。

食べたのは石焼ビビンバです。

ジュージューと音を立てながら運ばれてくる石鍋。

見た目からしておいしそうでした。

韓国に来たら、やはりこういう料理は食べたいものです。

本場で食べる石焼ビビンバ。

それだけでうれしくなります。

ただ、私には少し辛かったです。

当時は、韓国料理の辛さにまだ慣れていませんでした。

「おいしい」

でも辛い。

「辛い」

でも熱い。

熱々の石鍋で、さらに辛さもある。

口の中がなかなか忙しい状態でした。

それでも、本場で食べる石焼ビビンバは良い経験でした。

韓国料理は、辛さだけではなく、混ぜる楽しさや、石鍋でできるおこげの感じも魅力です。

ただ当時の自分には、辛さの印象がかなり強かったのだと思います。

食べながら、

「おいしいけど、これはなかなか戦いだな」

と思っていた気がします。

旅先の食事は、味だけでなく、その時の体調や寒さ、会話、場所まで含めて記憶になります。

この夜の石焼ビビンバも、初雪のソウルと一緒に残っている食事でした。

明洞近くのモーテルに宿泊

食事後は、明洞近くのモーテルへ向かいました。

翌日の帰国に備えて、ソウルで前泊です。

しかも、宿泊代までSamongが出してくれました。

これは本当にありがたかったです。

当時の自分にとって、旅先での出費はかなり気になるものでした。

航空券、食事、移動、お土産。

海外旅行では、ひとつひとつが積み重なります。

そんな中で、宿泊代を出してくれるというのは、本当に助かりました。

感謝しかありません。

ただ、ありがたいと思う一方で、申し訳なさもありました。

ここまでしてもらっていいのだろうか。

家に泊めてもらい、食事にも連れて行ってもらい、見送ってもらい、さらにソウルでの宿泊まで助けてもらう。

親切に甘えっぱなしです。

何かお礼をしたい。

そう思うのも自然でした。

荷物を置いて少し休んだあと、夜の街へ出ることになりました。

ソウルの夜。

明洞近くの街。

初雪の寒さ。

旅の終盤らしい、少し特別な空気がありました。

ミリオレでお礼の買い物をする

夜に向かったのは、ミリオレです。

当時のソウルで人気だったファッションビルで、洋服や雑貨がたくさん並んでいました。

人も多く、にぎやかな場所だった記憶があります。

ここで私は、お礼としてSamongに洋服を買いました。

高価なものではありません。

でも、何か形にして感謝を伝えたかったのです。

この数日間、本当にいろいろ助けてもらいました。

空港まで迎えに来てくれたこと。

ロッテワールドに連れて行ってくれたこと。

大田の家に泊めてくれたこと。

家族にも紹介してくれたこと。

エキスポ跡地や山、独立記念館にも案内してくれたこと。

そして、この日はソウルへの移動や宿泊まで助けてくれました。

そのお返しとしては、洋服ひとつでは小さすぎるかもしれません。

でも、何もしないよりは、少しでも気持ちを形にしたかったのです。

Samongが喜んでくれたのを覚えています。

その表情を見て、買ってよかったと思いました。

旅先での買い物は、自分のためだけではありません。

誰かへのお礼として買うものは、物以上に記憶に残ります。

ミリオレで買った洋服も、自分にとっては感謝の形でした。

夜のソウルを歩く時間

ミリオレで買い物をした後、夜のソウルを少し歩きました。

初雪が降る夜。

明洞近くのにぎやかな街。

大田の静かな雰囲気とはまったく違います。

大田は落ち着いた地方都市という印象でした。

一方、ソウルはやはり都会です。

夜でも人が多く、店も明るく、街全体にエネルギーがあります。

数時間前まで大田の家にいたのに、今はソウルの夜の街を歩いている。

この切り替わりが不思議でした。

旅の中では、場所が変わるたびに気持ちも変わります。

大田では家庭的な温かさ。

ソウルでは都会のにぎやかさ。

同じ韓国でも、空気はまったく違いました。

初雪の中を歩くソウルの夜は、少し寒かったけれど、忘れられない時間でした。

翌日は帰国です。

だから、夜の街を歩きながらも、どこか終わりが近いことを感じていました。

楽しいけれど、少し寂しい。

明るい街なのに、心の中には少し静けさがある。

旅の終盤には、そういう独特の感情があります。

23時ごろ、静かにモーテルへ戻る

夜23時ごろ、モーテルへ戻りました。

翌朝はいよいよ帰国です。

長いようで短かった韓国滞在も、終わりが近づいていました。

部屋に戻ると、急に一日の疲れが出てきたと思います。

午前中はSamongの家で叔母さんに会い、ビデオショップへ行き、映画を見て、散歩をして、大田を出て、ソウルへ移動。

満月を見て、初雪に出会い、石焼ビビンバを食べ、ミリオレで買い物。

こうして並べると、この日もかなり濃いです。

でも、印象としては派手な観光の日というより、心に残る場面が続いた一日でした。

お母さんと叔母さんの見送り。

大田を離れる寂しさ。

バスの窓から見た満月。

ソウルの初雪。

Samongへのお礼の買い物。

どれも、ただの観光情報ではありません。

人とのつながりや、旅の終わりが近づく寂しさと一緒に残っている記憶です。

モーテルへ戻った時には、明日帰るのだという現実が近づいてきていました。

旅の最後の夜というのは、いつも少し不思議です。

まだ旅の中にいるのに、もう帰る準備をしなければいけない。

その中途半端な感じが、少し切ないのです。

大田で過ごした時間を振り返る

この日の夜、心の中では大田で過ごした時間を振り返っていたように思います。

最初に着いた夜、お父さんが迎えに来てくれました。

家に入ると、犬のオットが元気に出迎えてくれました。

お母さんは、まだ夕食を食べていなかった自分を刺身屋へ連れて行ってくれました。

2日目には大田エキスポ跡地へ行き、紅葉の山を歩きました。

3日目には天安の独立記念館へ行き、韓国の歴史について考えました。

そして4日目には、叔母さんと会い、ビデオショップへ行き、近所を散歩し、最後に見送ってもらいました。

たった数日です。

でも、その数日がとても濃かったのです。

大田は、ソウルのように派手な観光地ではありませんでした。

でも、Samongの家族と過ごしたことで、自分にとって特別な場所になりました。

旅の印象は、場所そのものだけで決まるわけではありません。

そこで誰と過ごしたか。

誰に親切にしてもらったか。

どんな時間が流れていたか。

それによって、街の記憶は大きく変わります。

自分にとって大田は、温かく迎えてもらった街として記憶に残りました。

満月と初雪が旅の終盤を特別にした

この4日目を忘れられないものにしているのは、やはり満月と初雪です。

大田からソウルへ向かうバスの中で見た、大きな満月。

そしてソウルに着いた時に降っていた初雪。

どちらかひとつだけでも印象に残ったと思います。

でも、その両方が同じ夜にあったことで、この日は特別な一日になりました。

旅の景色は、予定して見られるものばかりではありません。

有名な観光地なら、そこへ行けば見ることができます。

でも、満月や初雪はそうはいきません。

その時、その場所、そのタイミングでなければ出会えません。

だからこそ、強く記憶に残るのだと思います。

満月を見ながら、大田を離れる。

初雪の中で、ソウルの夜を歩く。

この流れは、今思い返しても少しできすぎています。

もし映画なら、演出が少し強いと言われるかもしれません。

でも、実際にあったことです。

旅には、たまにこういう瞬間があります。

偶然なのに、まるでその旅のために用意されていたように感じる景色。

この日の満月と初雪は、まさにそんな存在でした。

人とのつながりが残った一日

この4日目は、観光よりも人とのつながりが強く残る一日でした。

叔母さんが訪ねてきて、日本語で話してくれたこと。

お菓子を持ってきてくれたこと。

Samongと近所のビデオショップへ行ったこと。

一緒に映画を見たこと。

アパート周辺を散歩したこと。

お母さんと叔母さんが見送ってくれたこと。

Samongとお姉さんが、ソウルまで同行してくれたこと。

どれも、観光名所のようにガイドブックに載るものではありません。

でも、自分にとってはとても大切な記憶です。

旅先でここまで親切にしてもらえることは、なかなかありません。

メールやチャットで知り合った友人に会いに行った旅。

最初は緊張もありました。

でも、実際にはSamongだけでなく、家族の方々にも温かく迎えてもらいました。

その経験が、韓国という国の印象をとても温かいものにしてくれました。

もちろん、国をひとつの体験だけで語ることはできません。

でも、旅先で出会った人の印象は、その国の記憶に大きく影響します。

自分にとって、この旅の韓国は、人の温かさと一緒に残っています。

まとめ

2000年11月8日から始まった韓国4泊5日旅。

4日目は、大田で過ごす最後の日であり、翌日の帰国に向けてソウルへ移動する日でした。

午前中にはSamongの叔母さんが家を訪ねてきました。

突然の来客に少し緊張しましたが、叔母さんは日本語を話すことができ、とても穏やかな方でした。

お土産として持ってきてくれたおまんじゅうのようなお菓子も甘くておいしく、異国の地で少し気持ちがほどける時間になりました。

昼食後は、Samongと近所のビデオショップへ。

韓国のビデオショップで日本映画「うずまき」を借り、アパートに戻って二人で見ました。

観光地を巡るのとは違う、現地の生活に少し入ったような静かな午後でした。

その後はアパート周辺を散歩。

近くの公園で子どもたちが遊ぶ姿を見ながら、国が違っても日常の風景には共通するものがあるのだと感じました。

散歩を終えて戻ると、翌朝の帰国便に備えて、この日のうちにソウルへ移動することに。

急いで荷物をまとめる中で、数日間過ごした大田の家を離れる寂しさがこみ上げてきました。

出発時には、Samongのお母さんと叔母さんが見送ってくれました。

言葉は十分に通じなくても、この数日間の親切には本当に感謝していました。

何度も頭を下げたことを覚えています。

ソウルへ向かうバスの車窓には、大きな満月が浮かんでいました。

旅先で見る月はなぜか特別に見えます。

大田を離れる寂しさと、旅の終わりが近づく空気が重なり、忘れられない景色になりました。

そしてソウルへ到着すると、初雪が降っていました。

満月のあとに初雪。

旅の終盤に、自然が用意してくれたような特別な夜でした。

その後、Samongの知り合いと合流して石焼ビビンバを食べ、明洞近くのモーテルへ。

宿泊代までSamongが出してくれたことに感謝し、夜はミリオレでお礼として洋服を買いました。

この4日目は、観光よりも人とのつながりが強く残る一日でした。

大田の家族の温かさ。

見送りの寂しさ。

ソウルへ向かう満月。

初雪の夜。

そして、Samongへの感謝。

旅先でここまで親切にしてもらえたことは、今思い返しても本当にありがたい経験でした。

翌日はいよいよ帰国です。

長いようで短かった韓国4泊5日旅も、終わりが近づいていました。

ただ、最後の夜に満月と初雪を見せられたら、もう忘れるなという方が無理です。

旅の神様がいるなら、なかなか粋な演出をしてくれたものです。

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